先月、京都市京セラ美術館開館1周年記念展「上村松園」さんの展覧会に漸く行ってまいりました。店の仕事は、若い人達でしっかりとやってくれていて、のんびりと過ごさせて貰っていると思う昨今です。そんな毎日ですが、友人からも良かったよと勧められている美術館行きは他の優先順位の用事で次々と後回しになっていました。
そんな頃、龍謹先生の「上村松園と私」という題の「上村松園画伯が私の曽祖父である初世金剛巌のもとで能を学び、能を題材とした多くの作品を世に出されたことは周知の通りです。」で始まっている一文が新聞に掲載されているのを拝見したのです。そして「・・・(略)・・・、また谷崎潤一郎著『陰影礼讃』に描かれる能役者としても知られています。美しい舞姿に定評のあった曽祖父の姿は、『草紙洗小町』の舞姿、殊に扇を扱う右手にその影響を見ることができるように私には思われます。・・・(略)・・・。」読み終わって直ぐに、明日行こうと決めました。
多くの作品の中で、やはり興味があるのが能に関連したものでした。舞台上のお能そのものを描いておられるわけではないので、本来の主人公の姿です。私が伺った会期には「草紙洗」は出展されていなくて、図録で拝見したのですが、確かに右手が印象的でした。
龍謹先生のお能や仕舞を拝見させて頂く度に感じることは、扇の扱いの美しさです。そして扇を開く時、閉じる時に目線が必ず扇に注がれていることです。そんなことを考えながら美術館を後にしました。
店にまいりますと、二階には丁度松園さんのお孫さんである上村淳之さんの絵がかけてありました。偶然でしょうけれど嬉しいでした。

上村松園展ポスター

お孫さんの上村淳之画伯