明日から十月。月も替わりしつらえも替わります。まずは秋用に暖簾を替えます。調理場、お茶場、階段など幅も丈も、それぞれの寸法で仕立ててあるので、目印の縫い取りを見て竹に通さないと合いません。昨晩の遅番の数人でその作業をしてくれました。洗いに出す夏用の麻の暖簾をきちんとたたんで、4階で事務仕事をしていた私に持ってきてくれました。月替わりのお寿司の縦長の看板も九月の「長寿巻」から十月の「鯖小袖」に替えてくれました。何か一区切りを感じたのではないかと思います。
後は会長が壁の絵を永観堂の絵に替えてくれたら無事終了です。

この月の即中忌が催された日、久しぶりに鷹ヶ峰のお茶の稽古場に孫と伺いました。
少人数の集まりで、且座に始まり、廻り花、数茶と久しぶりに緊張した時を過ごしたのです。廻り花では亭主をつとめさせてもいただきました。ご用意いただいた花台には、季節として最後であろう木槿や、秋の七草に加えて存在感溢れる山芍薬の実の一枝もありました。沢山準備下さったどの花器に、どなたが、どんな風に活けられるかと思いながら、皆で順番に活けてまいりました。孫が桔梗に薄を添えて活けた時には、「野に咲いているように、薄には緑の葉も添えられたら如何でしょう」と教えていただき大いに納得したようでした。そんな事を思い返しながら今年はもう着る事のない孫の紅い鮫小紋と私の薄紫のお召しの単衣の着物を箪笥にしまいました。愈々秋本番、京都も今年は例年と同じ秋とはまいりませんが、気を引き締めて出来るところから進んでいこうと思います。