戦後間もない1950年の3月25日に、「ひさご寿し」(当時の店名は「ひさご」)は創業されました。つまりこの2020年は「ひさご寿し」にとって創業70年という節目の年なのです。宇治田 正一、フミ夫婦と正一の実姉静枝の三人で始めた寿司屋です。創業者の内の二人は鬼籍に入っていますが、フミは現在102歳と10ヵ月で、それなりにではありますが、自宅で健やかに穏やかに過ごしております。今年の始めには70年のお祝いをどのようにしようかと会長と二人では、話しておりました。とりあえずは、フミも出られやすい場所で家族で食事会をしましょうとか、お店の社員の皆さんには紅白の薯蕷をお配りしましょか・・・とか。その後、世の中の情勢が刻々と変化して現在は、その計画は未だ実現していません。

話は変わって、まだのんびりとしていた春の始めのことです。会長の30数年来の知人の方が東山は石塀小路のギャラリーで、久しぶりの個展を開催され、揃って寄せて頂きました。観る者の心を幸せにする作風の多くの作品の中で、会長と私の心に残ったのが「鍾馗さま」だったのです。ご縁を戴いて私共の処に来て頂けました。そして先日から「ひさご寿し」の店内の西南の場所に立っていただいています。この像を眺めておりますと、家族も社員も元気に仕事にあたれますようにと自然に祈る思いになります。

2020年の春、国内外の多くの処で大変な事が起きています。普通の毎日、変わりない日々が送れていたことは、とても有難いことだったのだと改めて感じているところです。創業者三人に対しての深い感謝の思いと共に。