今年も8月16日、一日だけの限定「京の送り火ずし」を本店、伊勢丹店、高島屋店と3店で販売させていただきました。8月に入ったら「京の送り火ずし」のポップを店頭に貼りだします。私が店頭で仕事をしていて、30代から40代初めくらいの二人のお客様が、ご自分のご注文済みのお寿司が出来上がるのを待っておられる間のことです。


「京の送り火ずし」のポップをご覧になって、何か首をかしげて顔を見合わせておられました。
「何でしたでしょうか?」と私。「ここに書いてある雀って、・・・?」とお客様。
ポップには、社長の文章で『・・・夜空を照らす五山の送り火。お盆に迎えたお精霊さんをお送りする行事です。穴子・甘鯛・鰻・鯖・雀と五種の食材に大の字を入れて布巾締めにしました。・・・』とあります。
「あっ、申し訳ありません。小鯛雀と書くべきところでした。小鯛のお寿しを雀ずしと申します。仕込みの段階で普通は3枚におろしますが、手前どもでは、小鯛は尾をつけて開きます。塩をしたり、酢で〆たりという下拵えの時に、雀が羽を拡げているように見えるところからだと聞いています。」とお話いたしました。お二人からは笑顔で「ありがとう」と言っていただきました。
閉店後、件のやりとりを報告していたところ、社長は「僕が聞いたのは、小鯛を背開きにし、お腹にすし飯を詰めたものが、雀に似ているからだと」とのことでした。
私が、前述の説を先々代から約50年も前に聞いた時は、付録があって、お腹に詰める小鯛は、もう少し小振りの小鯛で、名前も「ちんころ」と言ったとも。私も社長も「諸説あったほうが、ええやんね。」という事になりました。
お盆が終れば、京都は地蔵盆です。そして地蔵盆が済めば、すぐそこまで秋がやって来ています。

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